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【英語学習】トヨタ社長より学ぶアメリカで大絶賛だった人を虜にする魔法のスピーチ法

【英語学習】トヨタ社長より学ぶアメリカで大絶賛だった人を虜にする魔法のスピーチ法を今回は徹底的に分析して行きたいと思います。トヨタ自動車の代表取締役社長・豊田章男氏が母校であるアメリカのバブソン大学にて2019518日の卒業式に行ったスピーチが話題を呼んでいます。発音は日本人発音ですが、分かりやすくはっきり約15分の間ノートやメモも見ないスピーチでした。

アメリカ人の若者も家族も拍手喝采のわけとは?

退屈なスピーチやプレゼンを聞かされた経験となると、ほとんどの方が「ある」と答えるのではないでしょうか。私もオーストラリアの大学院時代は毎回プレゼンテーションはつまらなかったです。私もきっとツマラナイスピーチを皆さんにしていたと思うと恥ずかしいくらいです。海外では、よく日本人はスピーチが下手だといわれますが、確かにノートを読むをそのまま棒読みの人が多いからかもしれません。そう言う言葉だとなかなか自分自身に響かない言葉になりませんか。なので、スピーチは日本人だからと言って下手ではないんです。その中には様々な理由があるのです。

昨年私もオーストラリアの大学院を卒業して、卒業スピーチではそこまで面白いと思うスピーチが聴けなかったことが残念で、色々著名人のスピーチを見ていた時期がありました。そこで、私が見て感心したスピーチは、トヨタの代表取締役社長、豊田章男氏が米国バブソン大学卒業式で行った祝辞です。私の学校にも豊田氏が来ていれば。と思いました。ビデオをご覧いただければわかりますが、笑いがあがり、心に刺さる話もあり、アメリカ人の若者も家族たちも拍手喝采を贈っています。

いったい言葉や文化の壁を越えて、これほど人々の心を掴むスピーチには、どんな秘密があるのでしょうか。では、豊田章男氏のスピーチ「さあ、自分だけのドーナツを見つけよう」をブレイクスルーメソッドに沿った形で分析しながら英語学習うをしていきましょう。

「ブレイクスルーメソッドとは」の画像検索結果
ブレイクスルーメソッドとは スピーチの指導、というと、これまで演劇のノウハウやアナウンス技術を応用したレッスン、などがほとんどでした。 ... 第二に、構成スキル、スピーチのアイデア設計からシナリオを組み立て、冴えのある「言語メッセージ」を作り上げるスキルです。

 

ワンポイントアドバイス 英語学習時、英語のスピーチや英語を見るときは英語の字幕をつけてあげましょう。するとわかりずらかった英語もすんなり頭に入って来ます。

補助英語

parents: 名.両親 spouses:名.配偶者 wondering:動.不思議に思う anniversary:名.記念日fellow graduates:名.卒業生の仲間、卒業生のみなさん stressed out:句動.ストレスがたまる 

単語がひとまず頭に入ったところで、こちらの動画をご覧ください。
※15分のスピーチになりますが、全く飽きずにすぐに見終わってしまいます。

 

15分間の内容を全て書き出せた訳ではないのですが、ポイントを押さえて書き出しました。何を言っていたかの日本語内容は、スピーチ動画で確認されたと思いますので、スピーチの中でどこに重点を置いて話していたかを詳しく分析して、みなさんが会社や学校で英語のスピーチをする機会があればぜひ真似て使用していただきたいです。

Thank you President Emeritus Sorenson for that kind introduction.and thank you to Babson for inviting me here today.President Healey…Chair Capozzi…Provost Rice,Dean Rolleg,Members of the governing boards…parents, spouses, friends…and my fellow graduates.It is my extreme honor to speak to you today as Babson College celebrates its 100th anniversary.And may I be among the first to congratulate this very special, class of 2019! So…(1) let me get right to the point.

(2)I know that some of you may be sitting there.stressed out about where you will work after graduation.you may be wondering what company will offer you a job.Well. let me take that worry off the table for you right now.and (3)offer each and every one of you a job at Toyota!

スピーチの印象は7秒で、おもしろさは30秒内で判断最初の挨拶のあと、豊田氏のスピーチ本体の冒頭は(1)「大切なことだけ言います」から始まります。ズバッ!と最初から3秒ほどで、切りだしているわけです。

そして (2)「卒業後、仕事があるか不安を感じている皆さんもいるでしょう、皆さんの心配事をまずは解決しましょう」と卒業生にとってもっとも関心の高い就活問題にふれて、

(3)「みなさん全員にトヨタでの仕事をプレゼントします」と、いきなり驚きの爆弾発言。とたんに「うわーッ」と卒業生たちがどよめきます。社長だからできる技でもありますよね。ここまでが、ちょうど30秒ほど。そしてこの文章までが、(1)での説明 let me get to the point の説明になります。直訳するとそのポイントをつかもう=”要点を述べましょう”となります。

このオープニングの手法がまずうまい。一気に若者たちの心を引きつけています。スピーチでは「最初の7秒」で印象が決まるとされます。わずか7秒の間に口にすることで、第一印象が決まってしまうのです。そして話が始まったところで、聞いている側は「30秒」で話がおもしろいか、おもしろくないかを判断するのです。ほとんどの話は、プレゼンだろうが、セールスだろうが、30秒内という短い時間で判断されます。

ブレイクスルーメソッドでは、これを「7—30秒ルール」と呼んでいます。

それで考察すると、まさに豊田氏のオープニングは、この「7—30秒ルール」に当てはまるものなのです。そしてオープニングに「The Bang!(バーン!)を入れることを提唱しています。

「バーン!」とは英語で「じゃーん!」とか「ドカーン!」といった意味で、まず冒頭で聞き手の注意を掴むこと。なので、相手が予期していなかった方法を使うのもありです。私は大学院時代に、よくみんなの気をひくためにプレゼンの前にokay lets get started with having sweets! といってお菓子食べようって言って、お菓子を配っていました。寝ていた人も起きますからね!芸人さんでも「つかみ」は何より大事ですよね。豊田氏は「大切なことだけ言います」と切り出し、「つかみはオーケイ」な出だしとなっているのです。

「コントラスト」で「ユーモア」を演出する達人!

そして拍手喝采する聴衆にむかって、その次にさらなるユーモアで卒業生を惹きつけます。以下の英語スピーチが続きます。

参考

(4)I haven’t actually clear with our HR department yet but I am sure you will be okay.(5)So now that the employment issue has been solved. let’s talk about more important things.

Like how you plan to celebrate this momentous occasion.I mean,(6) how wild is tonight’s party going to get?  And (7)more importantly, can I come? But (8)I can't stay out too late because tomorrow is the finaley of Game of Thrones. I have to tell you (9)when I was at Babson, I had no social life. For me, taking classes in English was a real challenge. It took all of my focus and free time. I never went to parties.I never went to a hockey game. I just went from my dorm to class to the library to my dorm to class to the library. So when I attended Babson, I was, in a word boring.

But once I graduated, (10)I went to work in New York
where I immediately ma
de up for lost time and became “king of the night”!

(4)「まだ人事部からはOKをもらっていないのですが」と落として、笑いを引き出します。「それはそうだよね」という笑いにつなげて、アイスブレイク(みんなの緊張を解きほぐす時に使用する方法)の役割をしていて、これはかなりの上達者の技です!(5)「これで就職活動に関する悩みは解決したと思いますので、もっと大事な話をしましょう」
と、シリアスな話に入るのだな、と思いきや。(6)「つまり今晩のパーティーでどれだけハジけるかです」予測していた答えや期待を大きく外すことで、笑いにつなげています。(7)「さらに重要なのは、私もパーティーに参加できますか?」と尋ねて、笑いをとったあとに、(8)「ただし夜更かしはできません。明日は『ゲーム・オブ・スローンズ』の最終回だからです」さらなるユーモアを畳みかけて、聞き手の心をがっちり掴んでいます。
また、このスピーチで私が関心したのは、日本人では使わない文と文を繋げる接続詞(so,since,when,andなど)や副詞(now,last night,tomorrow)が非常に巧みに使用されていると気づきました。特に(5)のあと 一旦間を置いてからのso nowについては、じゃあ今から全然違う話をするぞと意気込みが入った"so now"に聞こえます。

そして、相手は大学を卒業する若者たち。まさに『ゲーム・オブ・スローンズ』のファン世代であり、そしてパーティーではじけることばかり考えているのもお見通しであるわけです。『ゲーム・オブ・スローンズ』は、全米・全世界で大人気のドラマ作品になっており、昔の話をフィクションで描いたドラマになっています。私もどっぷりハマりました。そしてスピーチは、その後豊田氏のここからバブソン大時代に戻り、(9)「私はバブソンでは、寮と教室と図書館を往復する、一言でいえばつまらない人間でした」とマジメな学生時代を明かしつつ、
(10)「しかし卒業してニューヨークで働き始めると、夜の帝王になったのです」game of thrones の中でもking of north などと決め台詞があるため、Kind of Nightでかけて来ているんだと思います。ここでもコントラストに聴衆は大爆笑。

ユーモアとギャグはまったく別者

いよいよ本題に入って、心に響くメッセージを伝えます。以下英語スピーチに続きます。

I’m sure you have enjoyed a very active social life while you were here.But since I’m here to offer you words of advice。let the first be this don’t be boring have fun.Really figure out what makes you happy in life.what brings you joy. (11)When I was a student here, I found joy…"in donuts". American donuts were a joyful, astonishing discovery.(12)I want to encourage all of you to find your own donut.

(11)「私がバブソン生だった頃、自分で見出した喜びは」と期待を盛りあげつつ、「ドーナツです。アメリカのドーナツがこれだけ喜びをもたらしてくれるとは」と落として、ドッと笑いがわき起こります。聴衆が期待することとは外すことで、コントラストのユーモアを引き出す。これは上級者のテクニックです。ギャグとユーモアはどう違うのか、というと、ギャグは笑わせるだけが目的のもの。その場しのぎのダジャレとか、あるいは流行言葉を入れるような類のことです。こうしたギャグでは、その後の本題に続かなくなってしまい、スピーチの場合は逆効果となってしまいます。そのため、スピーチにギャグを入れようとしないで下さい。

一方ユーモアは、そのスピーチで伝えたいたったひとつの大事なメッセージ=「ワンビッグメッセージ」を印象付けるという目的が前提となっています。さらに言うとユーモアは、ストーリーの中に「組み込む」ものではなくて、ストーリーから「引き出す」もの。その後つまらなかったボブソン時代の学生でしたが、豊田氏はドーナツに魅了されます。それに比喩させて(12)「皆さんも魅了される何かをミケてください」と卒業生に向けて伝えてます。

クスッと笑える箇所は、豊田氏が使っているコントラストのギャップのように必ずどこかに潜んでいるのであり、なにも面白いことを考えて、それを無理やりストーリーに上乗せするのではありません。

聞き手視点で、グッと刺さる話に

先ほどの英訳を分析して、欧米でスピーチが達者なリーダーたちが聴衆から笑いを引き出すユーモアと、ギャグの違いがおわかりいただけたでしょうか。例えばですが、スピーチの冒頭に出すのが、就活、パーティー、配信動画サイトといったネタであるのも巧みです。頭からミレニアル世代にとって関心あることをズバッと突いているため、聴衆の心を一気に掴んでいるのです。

では、いよいよスピーチは、中盤に入って行きます。それでは、続きを英語でお楽しみください。

Find what makes you happy and don’t let go. You should know I didn't come here to tell you the usual stories about the mountains you may have to climb or the challenges you’ll have to meet. No! Because I think we should just go ahead and assume everything is going to work out great! I think all of you are going to be a big success! I really do. And that’s where it gets tricky. Because you are going to be successful. You are going to climb that ladder and make that money. But will it be doing something that is fun? Something that you really love? Because when you are as talented as I know all of you are.
it is so easy to wake up one day and find yourself in golden handcuffs with a mortgage and three kids that you need to put through Babson. So whether you’re entering a family business or not.now’s the time to figure out what speaks to your heart the most. The beginning of your career is really the best part because you have the freedom to try different things before the inevitable responsibilities of life pile up.So use this time this freedom that your youth provides to find your happy world. And don’t be afraid if it’s not what’s “expected”.

聞き手が関心あること、興味あることを取りあげてこそ、相手に刺さるスピーチとなるのです。そしてドーナツのネタふりから、「みなさんも自分だけのドーナツを見つけて下さい。皆さん全員が大きな成功を納めると思います」
と、卒業生たちに夢見させるようなシナリオを用意します。「でもその仕事を楽しめているでしょうか。
皆さんのように才能がある人はある日目覚めて、自分が現状から抜け出せないよう、縛られていることに気づきます」ここでは反対に、脅すようなコントラストをつけて、聞き手の注意を引きます。「縛られている」というのに、Golden Handcuffs(金でできた手錠)という表現も言い得て妙ですね。「住宅ローンと、バブソンを卒業させる必要がある子供が3人」ボブソンの授業料が高いのがわかりますね。ここでまた笑いに落として、緊張感をほぐすコントラストを差しはさむのも、引き込むように文章が構成されています。そこから大事なメッセージに導きます。「皆さんが心よりやりたいことは何か。今こそ、それを見つけ出す時です。若さの特権である時間と自由を使って、皆さんの幸せを見つけて下さい」

自分だけのストーリーが、聞き手を掴む

自分自身の実体験を踏まえて相手に聞き手の心をがっちり掴んで行く内容に入って行きます。

参考

I’m lucky in some respects, because I knew what I wanted to do at a very early age. When I was a little boy I knew for sure that I wanted to be a taxi driver.It didn’t completely work out, but it’s pretty close.I get to drive cars and be around cars all the time. And if there’s one thing I love more than donuts "it’s cars".

Toyota has been building cars for over 80 years now… but we actually started out
in the weaving loom business. My great grandfather invented the automatic weaving loom.But It was my grandfather, Kiichiro, who took us from making fabric to making cars…and created the company we have today. I’m actually the third generation Toyoda to run our company.and perhaps you have heard the saying the third generation knows no hardship or the third generation ruins everything.

Well hopefully that will not be the case.I mean, I did graduate from Babson after all! As luck would have it though as soon as I became CEO we had the great recession an earthquake and tsunami and a recall that meant I had to testify to congress in Washington D.C. At that moment I really did want to take a job as a taxi driver! But I’m happy to say, we’re doing fine now…partly because I use what I learned hereat Babson every day at Toyota.

Perhaps the greatest lesson of all…was the sense of entrepreneurship…that was instilled in me here. Even with a company as big as Toyota I still try to think of it…as a start-up company. In fact, one of the challenges of running a business that’s been in your family for decades is how willing are you to make dramatic change when it’s called for? How do you look at things objectively and not hang on to something for sentimental reasons? How do you take the risk of making fabric one day and cars, the next? Our industry is undergoing revolutionary change todayas are many others. Even I can’t predict what kind of car we will be driving 20 years from now. but my time at Babson taught me to embrace change rather than run from it and I urge all of you to do the same.

I am often asked whether I am burdened by having the name Toyoda and when I was your age I might have said yes.

But today, I’m very proud of what the name represents and the hundreds of thousands of people it supports around the world.

So let’s fast forward and assume you have become successful
doing what you really love now let me give you some advice from one CEO to another:

Don’t screw it up. Don’t take it for granted. Do the right thing. Because if you do the right thing the money will follow.

Try new things even if you’re old. When I became CEO of Toyota 10 years ago I was told by one of my mentors that I couldn’t expect to be taken seriously by our engineers unless I really knew how to drive at the highest level. So at the age of 52.I took on the challenge of training to become a master driver. Not just so I could drive our race cars which I do much to my father’s dismay. but so I could communicate how I think our cars should drive with our engineers.The point is…you’ve always got to be learning something new no matter how old you are. Never give up being a student because being a student is the best job you will ever have.

「少年の頃、タクシードライバーになりたいと思っていました。
夢は完璧には叶いませんでしたが、きわめて近いことをしています」タクシードライバーになりたかった少年時代。そして大学時代はドーナツが大好きだったというエピソード。どちらも身近な例で親近感がわくものです。

「ドーナツより大好きなものがあるとしたら、それは車です」
と、ここで車愛を大きく打ち出します。

スピーチ/プレゼンで何よりも大切なのは、ストーリーです。
全米プロスピーカー協会の殿堂入りをしているパトリシア・フリップは、ストーリーが持つ力について次のように語っています。「人は、営業プレゼンには抵抗がある。しかし、巧みに語られた良いストーリーには誰も抵抗することができない。そして、下手に語られた壮大なストーリーよりも、たくみに語られた些細なストーリーの方が、はるかに記憶に残る」スピーチだからといって、なにも大言壮語をふりかざして、むずかしい例を挙げる必要はないのです。むしろ身近なことでかまわないのです。ここで語られるのはタクシーの運転手になりたかった少年が、バブソン大学でドーナツを食べながら勉強に打ちこみ、トヨタで働き、CEOになった時にリコール問題などで悩みつつも、52歳の時にはマスタードライバーの訓練に挑戦するという車愛に溢れた、彼だけのストーリーです。

ストーリー構成としても車好きの主人公が、困難にもぶつかりつつも、挑戦を恐れないCEOになるという構成で、聴衆が共感しやすいものです。そしてそのどのシーンも身近に感じられる人物として、生き生きとしています。

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